PROPOSAL FOR TAKEIRI SEISAKUSHO — vol.2
— ご要望「使っているシステムとダブらせたくない」を起点に、3システムの役割分担(棲み分け)を設計し、案件の進捗を1画面で見える化するご提案
01 | 前回(6/4)面談を受けて
初回でご案内した「営業〜製造工程の見える化(カンバン)」には共感をいただきました。その上で、面談で最も明確になったのは 「既存ツールとダブらせたくない/真ん中に Zoho がスポンと入って連携が取れる状態にしたい」 というご要望でした。本書はその一点に応えるための設計図です。
「使ってるシステムとダブったことはしたくないだけ。これもできる・これもできる、で全部いいだけになるともったいない」
「強み一つに徹底して、これはこれしかできないんだよ、で使い分けしたい」
「こことここのちょうど真ん中に御社がスポンと入るんであれば、連携が取れてそこで成立する。それをやりたい」
— 竹入製作所 竹入社長(6/4 面談より)
“何でもできます”は申し上げません。むしろ「原価も図面も、今お使いのものをそのまま活かす」を前提に、Zoho が担うのは今どこにも無い“空白地帯”だけ、という線引きを明確にします。
02 | 現状の認識
面談でお伺いした範囲では、業務は「TECS」と「図面システム」の2系統を行き来する形で回っており、その間に“横串で進捗を見る場所”がない、と整理できます。
| システム | 担っている役割 | 強み(そのまま残す領域) |
|---|---|---|
| TECS(テックス/テクノア社) | 原価計算・仕入・発注・部品表・バーコード入荷チェック・財務/品質管理 | 生産管理と原価の“確定値”の正本 |
| 図面管理システム (サブスク型・名称要確認) | 図面PDF登録 → AIで品名/品番を自動読取 → 一覧化 → CSV出力 | 図面の蓄積とメタデータ抽出 |
| 空白地帯 | 引き合い〜見積〜受注〜製造工程の横断的な進捗の見える化/取引先カルテ | ← ここが今ない=Zoho の置き場所 |
03 | ご提案の核
Zoho は原価計算や図面管理を“奪いません”。TECS・図面システムはそのまま使い続け、その間にある「今どの案件がどの工程にいるか」という空白だけを Zoho が埋め、両者と連携します。
=引き合い〜見積〜受注〜製造工程の「見える化」ハブ
案件カンバン(営業→設計→調達→加工→組立→納品)/取引先カルテ(過去商談・図面・見積の蓄積)/滞留アラート・権限制御・レポート/AI分析
原価・仕入・発注・部品表
=そのまま使う
図面・品名/品番のAI抽出
=そのまま使う
| 領域 | 担当 | 理由 |
|---|---|---|
| 原価計算・仕入・発注・部品表 | TECS(現状維持) | Zoho は複雑な原価計算ロジックを持つのは不得手。既存の強みを尊重 |
| 図面の蓄積・品名品番のAI抽出 | 図面システム(現状維持) | 専用ツールの精度・運用が既にある |
| 案件の進捗の見える化・取引先カルテ・営業/工程の横串 | Zoho(新規) | 今どこにも無い“空白地帯”。重複しない |
💬 次回の決めゼリフ案:「TECS と図面システムの間にある“今どの案件がどの工程にいるか”という空白だけを、Zoho で埋めます。原価も図面も、今お使いのものをそのまま活かします。」
04 | 面談でいただいた宿題への回答
ラベル凡例:標準機能 追加開発なしで可能 / カスタム 御社向けの作り込みで実現
1滞留アラート(期限超過の色分け)
ご要望:見積回答期限・工程目標日を過ぎたカードを黄→赤で警告したい。「ここに停滞しすぎるとダメ」
標準機能「受注予定日を過ぎると赤」が全体一律で可能。
カスタムフェーズごとに見る日付を変える・黄/赤の段階色分けは、御社向けの作り込みで実現します(面談で「カスタムで可能」とお答えした点)。
2装置一式(組立あり)/ 単品部品(組立なし)の出し分け
ご要望:受注形態が2パターン。装置は組立まで含むフェーズ、単品部品は組立なしで納品。
標準機能商談のレイアウト(データの型)を2種類に分け、ビューで表示を出し分け可能です。
31案件=複数部品(例:5点)のステータス管理
ご要望:1社・1注文の中身が5点なら、その5点が今どのステータス(製造中/見積中…)かを見たい。
標準機能サブフォーム/関連レコードで部品を案件にぶら下げ、各部品の工程ステータスを個別管理できます。
※ 部品単位を「カードで動かす」か「案件カード内のチェックリストで持つ」かは運用設計事項として次回詰めます。
4製造現場には金額を非表示
ご要望:工場の製造側に金額を見せたくない。今はサーバーを分けて運用。
標準機能ユーザー権限・項目レベルのセキュリティで完全制御可能。特定ユーザーに金額項目を「非表示/閲覧のみ/入力不可」と設定できます。
= 現状の「金額入りサーバー/金額なし社内ネット」のサーバー分離運用を、Zoho の権限設定1つに統合できます(社長が面談で着目された点)。
5工程移行時の入力必須ルール
ご要望(≒提案済):「製造工程に進むときはこの項目を必ず入力」を強制したい。
標準機能カスタム必須化・バリデーションルールで制御可能。入力漏れのやり取りが減ります。
05 | TECS・図面システムとの連携方式
どれが最適かは、TECS・図面システムの API/CSV 仕様の実地リサーチ後に確定します。現時点では断定せず、選択肢としてご提示します(面談でも同様にお伝えしました)。
| 方式 | 概要 | 向くケース | 概算 | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| A. CSV連携 (軽量) | 図面システムのCSV出力 → Zoho取込/Zoho案件 → TECS取込。今の手運用を半自動化 | まず小さく始めたい | 低コスト | ◎ 実現可 最有力 |
| B. API連携 (自動) | TECS/図面システムにAPIがあれば、Zohoから図面呼び出し・原価/仕入の自動取込 | 行き来をなくしたい | 中〜高 | △ 要確認 公開API未確認 |
| C. 埋め込みアプリ (フルカスタム) | Zoho 案件画面内にカスタムWebアプリを埋め込み、必要な入力→出力→案件へ積算。AIで構築 | TECSの一部機能をZoho内で完結させたい | 高 | ○ 可能 Zoho側で実装 |
B案は両製品とも公開APIが未確認のため現時点では確約できません。A案(CSV連携)が最有力で、これは現在の手運用(CADDi→CSV→TECS)とも整合します。API連携を本気で詰める場合は、両ベンダー(テクノア/キャディ)への直接ヒアリングが前提になります。
06 | 費用の考え方
| 区分 | 内容 | 概算 |
|---|---|---|
| Zoho ライセンス | データ連携可能なプラン。月額 4,800円/人 × ログインユーザー数(サブスク) | ランニング。Salesforce 等より安価 |
| 構築・連携費 | 要件定義・CRM設定・既存システム連携の個別見積 | 100万円〜(標準)/フルカスタム・大規模連携で 800〜900万円規模も |
「3つのツールを行き来する手間・二重入力・サーバー使い分けの管理コスト」を削減できるか、で測ります。社長のご懸念=「機能の重複に金を払いたくない」に対し、Zoho は重複領域を持たない=純増の価値だけに課金される、というのが本提案の考え方です。
※ ログイン想定人数(営業/製造/管理で何名がアクセスするか)がライセンス費の前提になります。次回ヒアリングで確認させてください。
07 | 進め方
面談クロージングで合意した流れに沿って進めます。
今日の情報の範囲で棲み分けを仮設計(=本書)。
TECS/図面システムで「何を・どう」運用しているか。各ツールの API/CSV 連携可否のリサーチ結果を共有し、「ここは Zoho/ここは TECS」を確定。
カスタム要件・概算見積込みで、実際の画面をご覧いただきます。
TECS・図面システムの連携可否をリサーチした上で、「ここは Zoho、ここはそのまま」を線引きし、実際の画面でご体感いただきます。
ご提案:株式会社 etika | Zoho CRM/Google Workspace を土台に、業務設計→データ活用→現場定着まで伴走するCRMコンサルティング
【注記】本書は2026年6月4日の初回面談の文字起こしに基づく第2回提案のたたき台です。ライセンス費・構築費は概算であり、要件確認の上で確定します。TECS・図面管理システムとの連携可否(API/CSV)は、各システムの仕様リサーチ後に確定するもので、現時点では確約していません。標準機能/カスタムの区分も、御社の運用要件のヒアリング後に最終確定します。図面管理システムの正式名称、TECS のエディション等の [要確認] 事項は次回ヒアリングで解消します。